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2008年2月 5日 (火)

赤ちゃんの好み

 私の母は、菓子を作ることが多く、パウンドケーキなどは、うまく作っていました。しかし、甘みを押さえるために、砂糖を少なくするとか、試しに作ってみたとか、たまに暴発した菓子を作ることがありました。

 その日も「ようかん」を作って、私も試食しましたが、甘いのですが、微妙においしくありません。母と二人で、半分ほど食べたころには、母も私も「失敗だ」と悟りました。残り、あとわずか。しかし、そのわずかな「ようかん」を食べる元気は、母と私には残っていませんでした。
「もったいないけど・・・ 」という言葉がでかかった時、「ピンポーン」と、ドアホンが鳴り、母の友人が、赤ちゃんを連れて遊びに来ました。よちよちと歩けるようになった頃の、食べることが大好きな赤ちゃんです。出迎えに出た私の前を、よちよち歩きながら、その子は、テーブルの上の「ようかん」を見つけました。

「まずい!」と、私は思いましたが、遅すぎました。その子は、テーブルに向かっていって、その「ようかん」をほしいと、ジェスチャーで伝えます。母も私も気が引けて、「これ、おいしくないよ」と言っても、がんとして「食べる」という意志を崩しません。しかたなく、ようかんの皿を、その子の手の届くところにおきます。その子は、ちゅうちょなく、ようかんをわしづかみにし、ぱくりと食べます。これで、まずいという顔をして、食べることをやめたら、後日の笑い話にしかなりません。

 しかし、あろうことか、にっこりと笑って、おいしいというジェスチャーをします。あっという間に、一切れを食べきると、もう一つと手を伸ばします。おいしいというのなら、母と私に、ためらう必要はありません。「全部、食べていいよ」と答えます。その子は、残りのようかんを独占し、満足げに食べ尽くしました。
「よかったー」と思ったのは、母も同じだったと思います。

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