ファントムナイツ 第34章 迎撃 1
無人戦闘艦マーズとダイアナは、ヴェスタからの燃料補給を受け、ルーナとマルスとともに、艦隊から発進した。後部甲板にはドルフィンやタイタンを搭載し、ルーナとマルスはコックピットの中に待機している。前方に突出する2隻を、ヴェスタが率いるパトロール艦隊は後方から支援する体制を整える。パトロール艦の艦長の中には、2隻の無人戦闘艦の後方支援につくことに、異議を唱えるものもいた。だが、マリナーは敵が無人戦闘機と無人戦闘艦である以上、有人兵器で優位に戦える相手ではないと艦長たちを説得した。プレスト海軍の将兵にとって、ロボット兵器の恐ろしさを理解するのはそう難しいことではない。なによりも、テロリストの有人兵器に対して、ロボット兵器の優位を利用してきたプレスト海軍の将兵たちは、人間の感覚を遙かに超えるファントムナイツの戦闘を、間近で見て、知っているからである。
マリナーの元にも、西郷からの情報が刻々と伝えられてくる。あわせて無人偵察機で、海上と海中を哨戒も行っており、敵の本隊と別動隊の動きはすでに捕捉していた。敵の本体は、マルスとルーナの部隊が迎撃に向かい、敵の別動隊の上陸ポイントには、ニーナとソレイユが率いる部隊が待ち伏せしている。アナハイムは輸送船に偽装した揚陸艦2隻で奇襲をかけるつもりのようだが、暗号が解読され、すべての行動が筒抜けであることに、気付いていないようだ。
「私たちの裏をかく、質の悪い罠というわけではないでしょうね・・・」と、見え見えの相手の攻撃に、マリナーは少し不安になったが、さすがに表には出さない。だが、自分たちの司令塔である西鄕より、質の悪い人間がいるとも思えなかった。


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