ファントムナイツ 第36章 マルス帰還 4
「あらためて確認しますが、アナハイムの支社や系列会社は、直接、テロに関与してないのですね?」
「そうです。金融操作なんかも、すべて本社命令に従っていただけです。」
それを聞くと西鄕がつぶやくように言った。
「それなら、彼らを追い詰めてはいけませんね、後々問題が大きくなる。」
その言い方に、ブライトは引っかかった。思わず、聞き返してしまう。
「テロの犠牲になった人は多い。テロの首謀者であるアナハイムやカラバシティの生き残りを、世界が受け入れますか?」
「彼らを追い込めば、彼らが本当のテロリストになるかもしれません。」と、淡々と答える西鄕にブライトは少しむっとなった。
「あなたは、カラバシティの暴挙を期待していたのでは?」
ブライトの鋭い問いかけと、射貫くような視線に、西鄕は顔を背けたりしなかった。だが、ブライトを見るその表情は、冷ややかなものだった。
「確かに、カラバシティとアナハイムを経済的に破綻させようと追い込みはしましたがね。武力衝突を期待するような下策を弄したつもりはない。アナハイムこそ、さっさと経営方針を変えて、テロから手を引けばそれですんだはずだ。最後の最後まで、武力に頼ったのは、カラバシティとアナハイムではないですか? 」


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