« 最近描いたもの | トップページ | エンゼルの丘のルーナ »

2021年2月10日 (水)

鉄腕アトムとエンゼルの丘のこと。

手塚治虫氏の命日にと思っていましたが、遅刻しました。私の原点は手塚漫画の「鉄腕アトム」のアトムと「エンゼルの丘」のルーナにあります。自分がどう生きるべきかと迷うとき、アトムとルーナはそこにいて、生き様を見せていました。

鉄腕アトムを読み始めたのは小学1年生の頃だったと思います。(あんまり古くて記憶が定かではない)

漢字が多い吹き出しにめげず、母に漢字の読み方を聞きながら読んでいました。実は白黒版のアニメの鉄腕アトムは特別放送でみた、隊長として火星に行くエピソード以外は見たことありません。ですから、私にとっては漫画版の鉄腕アトムこそ原点です。

中学3年のときリメイク版鉄腕アトムが放送されました。最初の頃こそ、わくわくしながら見ていましたが、なんかイメージが違うなと落胆を感じながら見ていた記憶があります。地上最大のロボット前・後編なんか、「こんなの原作のテーマと違うだろう、スタッフは何考えているんだ!」と怒ったものです。アニメ雑誌のインタビューで手塚氏が残念な作品だったと言われているのを読んで、そうだろうなと納得したものです。

しかしながら、手塚氏自らがシナリオを書いた最終回の「アトムの初恋」は衝撃的でした。

「えっ、ニョーカ、死んじゃうの?」

当時、考えが幼かった私の頭には、ニョーカの死(解体される)が納得いきませんでした。これが納得できるようになったのは18歳の夏、「ああ、アトムって原罪思想が根本にあるのか」と自分なりに理解しました。

下が言わずと知れたアトムです。今日描きました。アトムはほんと難しい。

Img349

下がニョーカ

Img347_20210210232101

 

 

エンゼルの丘は高校1年のときです。生き方全体が後ろ向きの頃で、自分自身が生きている価値のない人間だと思っており、誰かが助けてくれないかなと他力本願でした。ルーナはそんな生き方をガラッと変えるほど、衝撃的なキャラクターでした。「とにかく生きるために努力する」「自暴自棄にはならない」と決めたのは、多分、ルーナの影響です。無論、アトムの最後の最後まで諦めない(地球最後の日のエピソードが印象的です)姿もベースにあったとは思います。

下がエンゼルの丘のヒロイン、ルーナです。

Img296_20210210215901

就職してから、職場の人に、私の側にいると「不幸がうつる(感染する)」と言った人がいましたが(まあ当時、仕事にも家庭にも恵まれているとは言えませんでしたけど)、「自分が不幸だと思ったときに、不幸になるんだよ」と言い返したことがあります。そういうことを言い返せたのも、ルーナのおかげだと思います。

高校生の頃、鉄腕アトムの「アトムの初恋」をきっかけとして、自作のキャラ、マルスとリョーカが生まれました。本来はアトムとニョーカのエピソードを無理矢理ハッピーエンドにするストーリーのために作ったキャラです。

手前の左がリョーカ、右がマルス、真ん中がマルスの弟のトリオで、全員アンドロイドという設定です。後ろの少女がマルスのお姉さんの玲子で、この娘は人間でマルスの保護者という設定でした。「アトムの初恋」のストーリーを無理矢理ハッピーエンドにしようとする試みは、18歳の時に鉄腕アトムに原罪思想が根底にあると理解してからはこだわらなくなり、結局、同じキャラクターで全く別のストーリーを作り始めていました。

4777745_p0_master1200

これが現在まで何回か小説に書き起こしているストーリーで、今は「ブルーライトニング」の題名で書いています。

大まかな筋は、テロで両親と妹を亡くした玲子が、対テロ作戦用に開発されたマルスを保護者として引き取るというストーリーです。

これも30年近く、ストーリーを書き直し続けていますが、玲子の生き方もその都度変わっています。一番大きな変化は、かつてはテロリストであろうとむやみに命を奪うなとマルスに言っていたのですが(テロリストと同種の存在になるなという意味です)、最近ではテロリストには割と容赦せず(襲いかかってきた襲撃犯を軽くひねってけがをさせています)、大切な人を守って欲しいと願っていることです。これが必ずしも玲子自身のことを守れと思っているわけではないところがミソで、自分でも考え方が変わったなと思います。玲子は優しい人柄ですが、敵意や悪意のある人間を大切にはしないのです。

Img348

ただ、30年間変わっていないのは、玲子がマルスを大切にかわいがっていることです。

マルスは玲子のことを、一番に頼りにし、大切にしているので、当然、玲子にとっても大事な存在で、また、両親と妹を亡くした玲子にとって、マルスが生きがいだと、今では考えています。でも、自作のなかでそれが十分に表現できているかというと、まだまだだなと思っています。

Img237_20210210225201

こうして、30年あまり、自分が自作のストーリーで生き方を考えるきっかけを作ったのは、「鉄腕アトム」と「エンゼルの丘」という作品なのです。今、絵を描いているのもこの二つの作品がきっかけです。手塚治虫という漫画家は、私にとって存在感の大きい漫画家(思想家でもある)でした。

 

 

 

 

« 最近描いたもの | トップページ | エンゼルの丘のルーナ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 最近描いたもの | トップページ | エンゼルの丘のルーナ »

2021年3月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ