ジェッターマルス 第5話 史上最高のロボットタレント
今回のテーマはサブタイトルからはうかがい知れない、「我慢」です。
マルス:「エネルギーほしいよう。」
戦闘訓練のさなか、マルスは愚痴を言います。人間で言えば、食事を与えないで、勉強させられていることになります。ちょっと問題ありの教育ですが、かまうことなく、山之上博士の厳しい訓練はつづきます。
山之上博士:「我慢せい!」
山之上博士は戦闘訓練でマルスに我慢を教えようとしているようです。
山之上博士の厳しい訓練に、たまらず、マルスは逃げ出します。マルスを連れ出そうとしていた美理のエアーカーにのせてもらいますが、空腹のあまり、エアーカーのエネルギーカプセルを食べてしまいます。
エネルギーを失ったエアーカーは立体映画館に墜落。ガードマンのロボットにつまみ出されます。(ロボットがつまんでいるのが、美理のエアーカーです。)
怒ったマルスは、ガードマンをやっつけようとしますが、美理が止めます。非は自分たちにあると美理は言います。それでも収まらないマルスに美理は・・・
美理:「我慢、我慢」
マルス:「美理まで我慢ていうの?」
山之上博士だけでなく、美理まで我慢と言うので、マルスは驚きます。
マルス:「お父さんはね、マルスにはあるけど、他のロボットにない力が耐える力だって」
美理:「精巧な電視頭脳にだけ、備わっている性能なのよ」
ここで悪人ハムエッグが登場。マルスと美理を言葉巧みにタレントになれると誘います。
タレントになれると、喜んだマルスは契約書にサインするが、不信を抱いていた美理は、ハムエッグにエネルギーを抜かれ、動けなくなってしまいます。(椅子の背もたれで赤く光るのがエネルギーを抜く装置のようです。)
ハムエッグはマルスの怪力を知り、ロボットの「パワーフル」(四角い胴体のロボットです。その下にいるマルスと比べるとかなり大きいです。)と戦わせることを企みます。
一方、怪しげな病院に入れられた美理は、川下博士と電話で連絡しようと、残り少ないエネルギーでがんばります。頼りにならない弟を持つお姉さんは大変です。(言葉を発することもできないのに、どうやって電話したかは、疑問ですが・・・)
初舞台を迎えるマルスに、壊れたロボットピエロが話しかける。どうして壊れたままなのかというマルス。(ピエロは舞台で一度失敗して、ハムエッグに壊されたようです。虐待です。)
ピエロ:「どんなにつらいことでも、我慢して堪え忍ぶように運命づけられておる。」
(ピエロは、マルスがこの後、壊れるまで働かされることを、心配しているのかもしれません。)
マルス:「我慢か、つらくても耐えることなんだ。」と納得するマルス。(ちょっと違う気がしますが・・・)
舞台にでて、パワーフルに捕まえられるが、戦おうとしないマルス。
マルス:「我慢、我慢」
戦おうとしないマルスに、観客は怒り出し、舞台は失敗。怒るハムエッグ!
(マルスのしたことは間違いではないですが・・・)
観客が帰った後、ハムエッグはパワーフルにエネルギー鞭でマルスを打たせます。マルスはそれでも戦おうとしません。それをみていた、ピエロがたまらず出てきます。
ピエロ:「その子に余計な知恵をつけたのはわしです。耐えろ、我慢しろと申しました。悪いのはわしですじゃ。」
ハムエッグ:「パワーフル! ばらばらになるまで打ちまくれ!」と、ピエロを壊すようにいうハムエッグ。本当に悪人です。
鞭で打たれるピエロを目の前にして、ついにマルスの怒りが爆発します。
マルス:「もう我慢していられない。パワーフル! ぼくが相手だ!!」
しかし、すでにエネルギー鞭でエネルギーを抜かれているマルスは、まともに戦えません。それでも、パワーフルの鞭を奪い、最後の力を振り絞って、戦います。
マルス:「抜けろ! エネルギー抜けるんだ!」
エネルギー鞭でエネルギーを抜かれ、力尽きるパワーフル。
ふらふらになりながら、ピエロの元に行くマルス。ピエロは、もう動きません。
マルス:「おじさん。ぼく、我慢して勝ったよ!」
そんなマルスを、ハムエッグは撃とうとしますが、駆けつけた美理たちに捕まります。
(ハムエッグの銃を、銃撃ではじく美理の登場シーンがかっこいいです。)
ハムエッグも捕まって、マルスは帰途につきます。(ハムエッグの容疑がよくわかりません。ロボット虐待の罪でしょうか・・・)
マルス:「我慢には二つあることがわかったよ。しなきゃいけない我慢、してはいけない我慢。」
しかし、いつものごとく意見を対立させる山之上博士と川下博士。二人はエアカーのなかで、けんかを始めます。
マルス:「こういうときは戦うの? 我慢するの?」
美理:「あたしのほうが聞きたいわ!」
ここは、やっぱりガマンでしょう。マルス。
意見が違うからって、けんかはいけません。
第2話の「怖い」、第3話の「泣くこと」等、マルスの物語はマルスの心の成長を軸に進みます。今回は「我慢」がテーマ。自分自身に振り向けられる暴力には我慢して、ピエロへの暴力を見逃せないマルスは、さりげなく、勇気というのがどういうものなのか、身をもって示しているようです。無敵のマルスが、思いのままに力をふるったら、一大事です。大きな力を持つ者は、我慢という孤独な戦いをしなければいけないのでしょうね。
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